水素核融合・・・・太陽光のエネルギー源

水素原子の原子番号は1ですよね。つまり、原子核内に1個の陽子が含まれているということです。核は正電荷を持っていますから、核どうしは通常反発し合います。そこで、反発するチャンスもないほどの高速で核どうしをぶつけたらどうなるでしょう。各どうしがくっついて、ちょっと大きな1個の核になります。新しい核には陽子が2個。つまり、ヘリウムになったわけです。

ところが、ここで不思議なことが。1個の水素原子の質量を1とすると、出来上がったヘリウム原子の質量は1×2=2でないとおかしいのですが、ほんのわずか小さな数値になります。つまり、質量の一部がどこかに消えたのです。

どうなったのか?実は、質量がとてつもなく大きなエネルギーに変わるのです。たった1mgの質量が失われただけで、9×10^10ジュールの熱が発生します。これは、25mプール満杯の水の温度を20℃以上上昇させることのできる熱量です。

確かに、この方法で熱を得る段階では、化石燃料の燃焼とは異なり二酸化炭素も発生せず、材料も無限にあり、夢のエネルギーのように感じられます。
が、最終的に低レベルの熱となって地球に充満することには変わりありません。これによって、すべてのエネルギー問題、地球環境の問題が解決するわけではありません。