見えないときはSWOT

「何をすれば良くなるか?」、それが分からない、見えないという
経営者が多い。そこでSWOT分析が話題になる。

彼らの悩みのほとんどは、時間がかかる、結果が出ない、である。
唐突にSWOT情報を一緒くたに全社員から提案させると、整理集
約に膨大な時間を浪費する上に、問題だけが山積する結果になる。

SWOTは現状分析から成長戦略を見つけること。現状とは、外部
環境に照らして、自社の強み、弱みを見極め、強みで攻めの戦略を
立て、弱みで守りの体制を整えることである。

SWOTを、三つに分けて順序立てること。

SWOTは外部環境と内部環境に分けられる。
外部環境 O(Opportunity)機会と、T(Threat)脅威
内部環境 S(Strength)強みと、W(Weakness)弱み

分析の順序は以下のようにする。
1. 外部環境のO(機会)T(脅威)情報収集と整理分析成文化報告
  ※外部環境を認識してから内部環境をクロスさせる
2. 内部環境のS(強み)全社員提案から最重要課題の攻めの戦略化
3. 内部環境のW(弱み)全社員提案からカイゼン提案制度へ誘導



内部環境のS(強み)を成長戦略に導く。

「強みは何もない」という会社は、マインドのマイナス志向を改め
る必要がある。「現場に聞け」は名言である。部門毎に強みだけを
提案させてほしい。この時に弱みは決して出させないこと。

小さな強みでも、磨けばライバルに勝てる武器になる。顧客満足
獲得できる差別化に執着する。それが攻めの戦略の原点である。努
力と根気で武器の戦力アップに執念を燃やす。

内部環境のW(弱み)に集中すると組織は混乱する。

そもそも弱みで攻めることは論外である。戦略的には撤退か回避に
なる。弱みを強みに変えることは大変な労力で、自分の短所を長所
に変えることの難題を考えれば理解できる。

弱みの提案は現場の意識改革への気づきを狙う。弱みを洗い出して
現場のカイゼン活動を促すことに使いたい。組織にカイゼン提案制
度を導入して、継続的なPDCAで良好な方向性を見い出したい。