自ら課題をつくり考える社風とは

役員から運営方針の位置づけについて中期方針と重なり現場が分かりづらくなっているのではないかとの指摘を受けた。普段あまり意識していないだろうと思っていただけに正直嬉しかった。今環境方針を含めると5つある理念ビジョン体系であるが位置づけを明確にして事業計画を部門で策定する際のベースになる必要性がある。
はじめに理念,社是,運営方針の位置づけを明確にしたい。この3つはセットでサンセンドウグループの哲学とする。その上で、社是はサンセンドウグループの目的、存在理由。理念はグループの信条であり信念。運営方針は基本的行動要件である。とくに運営方針は社員1人ひとりが日々の業務を遂行する上での指針であるためあらゆる方針のベースである必要があり具体的でなければ価値観が伝わらない。
今、わが社が直面している環境は日本が戦後65年築いた産業の枠組みが新しいカタチに変わろうとしている真っ只中と云う事である。そう言う意味では10年前に策定した運営方針をより具体的にわかりやすく替える時期でもある。日々の業務に反映されなければ意味がないからだ。
わが社のビジョンは常に新しいコミュニケーションをお客様に提案することであり、それはお客様が抱える消費者とのコミュニケーション上の課題を解決していくアイデア提案のことである。目先の収益に70パーセント、中期の課題に30パーセントの配分で考え行動する。つまり今まで以上に将来の会社像を共有し計画的に自らの仕事をコントロールしていく必要に1人ひとりが迫られているのだ。できない人は時代に取り残され社会的価値が下落して行き、できる人は価値が向上していく。それは役職の有無を問わない。上位者の認識不足があれば時間と共にその部門は衰退していくが組織としてそれを容認していく時間はない。今までは決められた売り物に工夫を凝らすのが仕事がすべてであったがこれからは売り物のアイデアを社員全員で考えるだけでなく強みを活かした業態までも社員全員で考えていく時代となった。お客様の時代認識が我々より進んでいるケースは稀だから我々の存在価値がある。お客様の云うことを忠実に実行して行くだけの時代は終わった。お客様を説得するデータをいくつか持ち、変わり行く媒体構造や消費者意識に対応しなければならない。しかも自分たちが情熱を持って取り組めることを提案していくのだ。お客様のよき指南役になるための運営方針を行動指針とする。

�常にマーケットをデータで持ちお客様の成果につながる提案をする。
マーケティング理論に基づいたアイデアを大切にする。
�未来につながる学習を1日最低30分積み重ねる。
�調和のとれた仕事の進め方に留意する。
�情熱を持って取り組める仕事にする。

私自身出来ていないことも多いが、3年後会社全体で5つの基本方針が80パーセント実行されていればサンセンドウグループが社会から期待される存在として、また持続可能な会社として生き残っていけると確信した。