ブルーオーシャン戦略と経営計画

経営者の仕事の中で最も大切なことは理念ビジョンの実現ということに異論は少ないだろう。言いかえれば今と未来の環境変化にどう思いを貫けるかともいえる。しかし現実のビジネスは市場が縮小し、競争の相手も変わりつつある。何かしなければと懸命に頑張る経営者ほど現場に入り社員さんの仕事を応援しようとする。受注は取れてもいいことばかりではない。現場の社員さんはしらけるか、いつしか頼るようになり間違った努力をするようになってくる。経営者はいざというときはどんな役割でも出来ることが望ましいが実際は好きな仕事をやるケースがほとんどである。なぜなら会社は社員ひとり一人の強みの集合体だからだ。ならば社長こそ社員さんが出来ないことやれないことを得意分野でやるべきではないか。どうせ好きな事をやるならビジョン達成の為にヒトがやらない独創的な戦略を立てたい。そんな時知ったのがブルーオーシャン戦略だった。

過去30年間でブルーオーシャンと言えるいくつもの新しい業界が誕生した。投資信託、携帯電話、バイオテクノロジー、ディスカウントストア、宅急便、ミニバン、コーヒーバー(スタバ)など数えたらきりが無い。この30年で産まれたブルーオーシャン業界の利益額は全産業の61%とも云われている。つまり企業の永続を目指すならマーケット変化を捉えドメインを再定義する必要があるのだ。ブルーオーシャン戦略の経営目的は企業の永続であり新たな価値創造である。それは商品、流通、コミュニケーションなどの領域でコストを下げながら顧客にとっての価値を高める状態を意味する。コストを下げるには業界で常識とされている要素がある一定の顧客にとって必要かどうか検証しそぎ落とす事をする。同時に顧客にとって今までなかったが顧客が価値だと感じる要素を取り入れる。そうすればその高い価値に気付いた客が引き寄せられ売り上げが伸びる。そうすれば規模の経済が働きより一層のコスト低減が図られるのだ。

自社の強み、資源を時代と共に進化しなければ我社は必ず滅びることを歴史が証明している。