年初に決める事

1月28日経営研究会2011年第1回総会の中で特別講演が行われた。講師は尾張経営研究会創業者である岩田栄一さん。内容はこれまで講師が様々な苦労のなかで掴んだことが短い言葉に凝縮されたものだった。今回はそれを私流に解釈して紹介したい。
①一年後の姿を明確に。
私も含め多くの人はなんとなく未来をイメージしている。会社の数値計画は明確なのに変化するであろう自分の姿が曖昧なのだ。そのくせ遠い未来像ははっきりしている。大きな夢とふがいない自分にギャップを感じ自信を失くしていく。一年後の自分の姿をビジュアル化しそれに向け毎日の習慣を設定し実行すれば、他に必要なハードルも自信で乗り越えられる。
アジアカップ日本代表がそれを教えてくれた。

②予習、復習を徹底する。
予習は次に起きる事を事前にイメージすることである。イメージしておけば自分の考えたことと実際との差異が必ず発生するから問題意識がおきる。準備しないで人と会ったり学んだりするのは受け身になりやすい。
「相手は何を言うのだろう」に慣れが入りイメージしなくなっている傲慢な自分がそこにいた。
一方復習こそは学びの本質だと確信する。だいたい1回聞いただけで大切なことを忘れないでいることは稀である。今の自分にとって心に残ることを短い言葉でメモし何度も頭のなかで反復することこそ学びの本質だとこの年になってやっと気がついた。歩きながらメモ帳を見ながら思い出すと脳が刺激され覚えやすい。特に覚えにくい構造的で論理的なフレームワークなどは。

③自分の弱みを見せるとよい情報が入る。(虚勢は壁をつくる)
つい人と会うといいところを見せたがる私はこの言葉を胸に刻みたい。人に教えているつもりが自慢になり自分の価値を落とす。気がついていないのは自分だけ。サービス精神と虚勢はコインの裏表なのだ。真のサービス精神はまず人の話を聞くことから始まる。

④整理・整頓を日課とする。
整理=捨てること。整頓=ラべリング。雑で面倒な事を避ける自分は今年第一の目標に設定した。余計なものはないという発想は大事なモノを見失う始まりかもしれない。優先順位と捨てる基準を明確にする。見にくいものや情報は放置すると頭の中まで混乱するからグループ分けから始めたい。

⑤毎年毎月実行したことを記録する。
手帳に記録されていても意義や意味が言えなければ体験が点で終わり、本当の自分や会社の姿が見えてこない。一言で言うとなんだったのかセミナー、本、今日、1週間について言えるよう記録したい。

⑥未来に日付を
年間海外旅行日程、新規事業開始日、新規事業売上5億達成年、社長退任日、など自分を追い込んでこそイメージが明確になる。しないのは上手くいく自分から逃げたいだけ。未来を決断しなければ未来はない。決断とは捨てることである。

⑦明日の楽しみを今日考える。
確かに旅行は行く前が一番ワクワクする。楽しい明日を毎日イメージするからつらいことも乗り越えられる。サッカー日本代表アジアカップ優勝の陰につらい毎日の練習があることを忘れてはいけない。偶然はない、毎日の努力が明日の楽しみをつくると確信した。