震災に際して

今の東日本全体の空気はまさに不安スパイラルである。放射能は目に見えないから余計に不安になる。核分裂のプロセスや放射能がなぜ有害なのかというメカニズムが私を含めほとんど理解されてないから余計に不安だ。

報道で影響のないレベルといわれても通常の40倍という言葉に反応してしまう。

放射能とは放射線を出す能力の事です。ですから、「放射能を浴びる」とか「放射能漏れ」といった使い方は間違いです。放射線は物質を電離させる作用を持った高エネルギーの粒子線または電磁波です。放射能を持った物質を放射性物質と呼びます。
さて、本題です。前述のとおり、放射線は物質を電離させる作用があります。これにより人体を構成している物質が電離して、その結果その分子ひいては細胞(中に遺伝子を持っています)が壊れてしまいます。たいていは壊れると、元の状態よりも働きが悪くなりますので、人体に有害となります。
ちなみに放射線にも色々な種類がありまして、α線β線γ線などが有名なところです。この三つの中ではα線が最も電離作用が強く、人体にとって最も有害です。しかし、透過力は最も弱く、数cm程度の空気で遮蔽できます。逆にγ線は透過力が最も強く、遮蔽するには厚いコンクリートや鉛が必要です。しかし、電離作用はさほど強くありません(人体に有害なのは確かですが)。