ビジョンモチベーション

会社経営は動機付けに始まり、動機付けに終わる。自分が人生で成し遂げたいことを強い情熱で思い続ける。そしてあらゆるメディアを通じて語る。それは自分の中にある中途半端だがしたいことをそぎ落としてゆく事かもしれない。中期ビジョンを社会、顧客、社員に如何に語るか?

社会の多くの人が動機づけされればファンを獲得できる。顧客を動機付けできれば会社は豊かになる。社員を動機付けできれば「今日より明日」の会社ができる。ここで経営計画発表会でいかに社員さんを動機付けていくかシュミレーションしたい。



①わかりやすく実現してみたいと社員が感じてくれるように未来のピン(ビジョン)を語る。


わが社の経営ビジョンは「世界に通用する新しいコミュニケーションでアジアと日本の架け橋になる」である。これだけではリアリティーがなく何をしていいのかイメージが湧かないので中期3か年ビジョンを「カーディーラーCRMコンサルティングで日本一になる」とした。
わが社は広告業を始めて以来、顧客であるディーラーの要望をすべて聞いて仕事にした。大きな仕事であるマス広告やチラシは大手広告会社の仕事であったからだ。20年以上経った今、広告の景色は一変し既存客へのコミュニケーションが主体となった。その間CRMのノウハウをもっとも蓄積し仕事に繋げてきたことが今生きているのだ。これから今までやってきたCRM業務を理論づけ点を面に、そして立体的に出来ればより成果の上がる顧客育成3か年計画を実現できる。ディーラーから見たわが社の付加価値を飛躍的に上げることは困難なことではない。その先に成果報酬型広告モデルが見えてくる。

この際会社の旗を広告業からCRMコミュニケーション業に色を明確にすべきと考えたのだ。


②経営ビジョンを達成するための戦略要素である経営資源のビジョンもあるとよりビジョンの理解が深まる。

*人ビジョン・・・・経営社員。自ら明日の飯の種を創れる社員の事。既存の顧客や既存商品ではなく、新たなビジネスモデル、新たな事業領域、新規事業、新規顧客を創造できる社員のこと。指示待ち社員はいずれ外国人にその職を奪われる結果となる。自分の付加価値向上とは昨日と違う自分づくりである。もし毎日同じレベルの仕事をしているのであれば顧客はあなたをそしてわが社を見放すこととなる。なぜなら環境が著しく変化しているからだ。


*モノビジョン・・・・カーディーラーCRMを極めるということは小売りCRMを極めることにつながる。WEBマーケティングと心理学をCRMに付加し、成果報酬型のCRMコンサルティングを目指す。


*カネビジョン・・・・運用能力と調達能力を高め、銀行に頼らない会社を目指す。同業者や顧客、協力会社そして株式市場から投資したくなる運用能力が求めらる。そのために自己資本額は最低10億である。


*情報ビジョン・・・・人や媒体を通じて必要な情報が自動的に集まってくるイメージ。中小企業は欲しい情報に対して自ら積極的に取りに行かなければ経営に必要な情報は集まらない。いろいろな投資案件、儲け話が舞い込むようになればかなり求心力がついたことになるが、ラッキーで会社が成功した場合や、自社資源の現実を深く理解していない場合は情報に足をすくわれるから地に足がついた経営が基本となる。


経営資源全体の考え方として「求心力は事業に対する情熱から始まる」といえる。経営者が日頃から情熱をもってビジョンいたる過程を楽しめるかにかかっている。経営社員が情熱的な人を呼び、金が金を呼ぶ世界は逆円錐スパイラルアップイメージである。
もう一つ忘れてならないことは経営にとって重要なことは流動思想である。いくら優秀な人や多くの自己資本内部留保されていても、達成感からくる安堵や人を見下す傲慢が流動を止めることになる。経営者のビジョンに対する情熱が減り自分の事ばかり考えるようになった時、自社の経営資源は淀み始める。謙虚と現実直視は成功のキーワードであると確信した。