プロダクト・アウト/マーケット・イン/カスタマー・イン

「プロダクト・アウト」とは、企業が自社の販売・生産計画に基づいて、市場へ製品やサービスを投入すること。
一方「マーケット・イン」とは、まず消費者のニーズを十分にくみ上げて、それを商品というカタチにして市場に出すという「はじめに顧客ありき」の考え方である。頻繁に移り変わる市場の要請に即応していくことであり、そのために企業組織をフラットにし経営を革新していくことまで含まれる。
そして「カスタマー・イン」は、マーケット・インの思想をさらに押し進め、顧客1人ひとりが望む商品やサービス内容に応じて、これに沿ったものを提供していくという考え方。既製服、プレタポルテ、オーダーメードは消費者側の選択であったが、こうした考え方をあらかじめ企業の側から市場に向けて仕掛けていく時代となっている。この考え方が生まれた背景には、消費不況が長く続いている状況であるにもかかわらず、生産/流通業者の側が消費者のニーズに気づかず、過剰在庫や販売機会の喪失を生じてしまっているという事実がある。